食品の品質保証Q&A 2006年版
各地保健所でも多数ご購読いただいております。初版完売間近です!
社内研修、協力会社との研修会用資料などに
多数採用されております!
食品の品質保証Q&A2006年版 購読のお勧め
日本食品工業倶楽部では平成13年7月より、消費者に安全・安心な食品を提供するために食品製造・流通販売に携わる企業の品質保証の責任部長を中心とした勉強会、「食品の品質保証懇話会」を設立し、発会以来毎月真摯かつ活発な月例会を開催させていただいております。
その中において、「各社共通の悩みや問題を抱えているが、企業によってその対応や考え方に微妙に違いがある。その違いをまとめた本があれば、食品の品質保証を考えて行く上で、極めて参考になるのではないか。」という多数のご意見を頂戴いたしました。
そこで、品質保証担当部長有志に編集委員をお願いし、食品会社側からのさまざまな品質保証上の疑問点や問題を提示していただき、その質問に対してさらに各食品会社よりお答えをいただきました。また、製品知識に対する回答文例も挙げていただきました。今回発行致します「食品の品質保証Q&A2006年版」は、一昨年に上梓し、大変ご好評を頂きました第1集に約50%の内容の追加をした改訂版として最新情報を満載し更に充実した内容となっております。食品製造における品質保証担当者、製造担当者が待ち望んでいた、従来からある模範解答の域を超えた、必携の参考書となるよう、編集致しました。食品の品質保証に携わるすべての方々、品質保証部門・品質管理部門から経営者の方、そして製造現場でまさに日々ご腐心されている方々にまでご参考に供すると存じます。是非ご購読下さいますよう、お願い申し上げます。
体 裁 | A4版 本文約150頁 | |
---|---|---|
販 売 単 価 | ¥3,150(予価・消費税込み) | |
販 売 方 法 | 直接販売 | |
読 者 対 象 | 食品製造会社の品質保証部門長、製造担当部門長 流通会社の品質保証部門長、食品機械製造・設備会社 等 |
|
発 行 日 | 06年1月中旬 | |
発行元/お問合せ先 | (株)ビジネスセンター社 |
編集委員会
アイク(株)/イトシア(株)/井村屋製菓(株)/江崎グリコ(株)/オハヨー乳業(株)/花王(株)/カゴメ(株)/カネボウフーズ(株)/カルビー(株)/カルピス(株)/キッコーマン(株)/(株)グルメ杵屋/ケンコーマヨネーズ(株)/三栄源エフ・エフ・アイ(株)/第一屋製パン(株)/高砂香料工業(株)/東京サラヤ(株)/(株)永谷園/(株)ニチロ/日清オイリオグループ(株)/(株)日清製粉グループ本社/日東製粉(株)/日東ベスト(株)/日本食品化工(株)/日本生活協同組合連合会/日本製粉(株)/ハウス食品(株)/はごろもフーズ(株)/東罐興業(株)/三井製糖(株)/三井農林(株)/ミヨシ油脂(株)/明治乳業(株)/森永製菓(株)/森永乳業(株)/理研ビタミン(株)/(株)ロック・フィールド
目次
- 表示の問題
原材料表示、偽装表示、産地表示、栄養成分表示、カロリー表示、賞味期限、JAS表示、添加物表示、表示全般、アレルギー - 製造方法
モノ作り、HACCP、異物混入防止(工程由来、虫混入、消費者由来)、ISO9001、ISO22000 - 製品固有の質問
栄養(有効)成分、開封後の品質、異味異臭 - 原材料の問題
残留農薬、BSE、オーガニック(有機加工食品)、添加物の安全性 - 容器・包装
一般的事項、リサイクル、環境ホルモン、環境ホルモン以外の安全性 - 流通保管
温度管理 - 法律的な問題
食品衛生法、保健所対応、指定検査機関 - お客様対応
安全・安心、緊急時の社内連絡体制 - 製品知識(回答文例)
一般的な製品知識(変色、物性変化、その他) - その他
清掃について
製造委託について - 食品の品質保証における情報源 URL一覧
- 索引
内容の一部のご紹介
(レイアウトの体裁は変更してお届けいたします。)
表示の問題 アレルギー表示について
質問
アレルゲンの異なる製品を同じラインで製造する場合,コンタミネーション対策としてどのような管理を行っていますか。また,その検証はどのように行っていますか。
−回答1−
製造計画の中でアレルゲンの少ない製品から製造する計画をたて,5大アレルゲンの含まない製品は,朝一番に製造するようにしています。製造前日,使用する機器類は通常の洗剤使用による分解洗浄の他にアルカリ洗浄を行ないます。資材計量は計量器具の専用管理の他,計量環境からの飛散汚染を防止するため,区分された場所で計量を行っています。製品に混入がないことを確認するため,初回製造バッチより製品を抜き取りアレルゲンの検査を行っています。
−回答2−
製造計画により,5大アレルゲンが原料に含まれない製品から製造して行きます。また,5大アレルゲンフリーな製品の製造に切り換えの際は,ラインの徹底清掃,水洗が可能な工程は水洗を実施し,水洗が不可能な工程は,残留物の吸い取り,拭き取りを行ないます。粉類の場合は,製造の前に同類の粉で共洗いを実施してコンタミネーションの可能性を出来るだけ低くしています。検査は,ロットの最初と中間,最後のサンプルを抜き取り,公定法に定められているELISAのキットを用いて,各5大アレルゲンが10ppm未満であることを確認しています。
−回答3−
製造ラインを特定原材料他アレルギー表示対象品目が含まれる原料により,やむを得ず共用しなければならない場合には,先ず充分に製造ラインを洗浄し,アレルゲンの残留がないことを拭き取り検査により確認のうえ洗浄条件を決定し手順を規定します。次に,更に安全を期すため,アレルゲンを含む原料に共用される非アレルゲン原材料により製造ラインの共洗いを行ないます。最後にアレルゲンを含まない目的の製品生産に入ります。なお,製品規格書には当該製品の製造ラインではアレルギー表示対象品目を使用した製品も製造していることを明記し注意喚起の情報を提供しています。
−回答4−
製造前には,工程に前の製品の痕跡が残らないよう,念入りに清掃・洗浄を行ないます。また製造計画は,アレルゲンの少ない製品から順に製造するよう計画します。特に最初の製品(アレルゲンの最も少ない製品)の製造の際には,分解掃除など最も丁寧な掃除と洗浄を実施します。また洗浄のポイントとなる箇所にアレルゲンが残っていないかという工程検討に加えて,アレルゲン検査をするなど,慎重に検証を行ないます。尚,検査した範囲では検出されなくても,偶発的にアレルゲンが残る可能性が考えられる場合は,万が一にも発症事故が起きることが無いように,アレルギーをもつお客様のために「共通の設備で〇〇を使用した製品を製造しています」という注意喚起表示をしています。
−回答5−
液体,ペースト状の製品については品種切り換え時に湯洗浄,洗剤洗浄が容易であるが,粉体の場合は乾燥作業が必要となります。対策として製造順序の工夫(順序のパターン化,月計画,週計画)少量混合機の新設,落花生とソバは使わない等を実施しました。次製造品へのコンタミ確認は,事例テストにて各機器の残量をチェック及び出初め品の検査(香味,外観,色調,色差分析等)を実施し標準化を行ないました。アレルゲン検査は卵・乳・麦を抜き取りで実施しています。
−回答6−
アレルゲン物質の製造ラインからの混入防止に関しては,製造ラインが十分に洗えていないために残存したアレルゲン物質が混入する場合と,原料を取り間違えたり,交差する工程で落下して混じるといった混入の可能性があります。
洗浄によって混入を防止するためには,ラインの洗浄方法を例えば,(1)お湯を通して洗う (2)洗浄剤を用いて洗う (3)洗浄剤を用いて洗った後,更にアルカリ洗剤によって洗う といった洗浄方法をマニュアルに定め,それぞれの洗浄方法によってアレルゲンとなる蛋白が完全除去できているかどうか,すすぎ水への残存の有無を分析し,最適な洗浄方法を確認しています。取り違えや落下混入といった問題については,アレルゲンを含む原料の保管場所を専用に定め,ラインの定期的な監視によって防止しております。